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「志通信」メールマガジン 2008.1 VOL.81 新春号♪
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■祈
あけましておめでとうございます。
本年が、皆さまにとって幸せな一年となりますよう、
祈念いたしております。
■フランクル心理学
昨年、沖縄教育出版の川畑社長から教えていただいた
「フランクル心理学」。
フランクルさんは、精神科医や心理学者であるだけでなく、
自分自身の3年間にも及ぶナチス強制収容所体験を綴った
「夜と霧」の著者でもあります。
この書籍は、アメリカの書籍販売ベストテンに入るそうですし、
「紀子様の愛読書」でもあるとのことで、
関連書籍も含めて読んでみました。
■人生の意味
フランクル心理学の概要は以下のようになります。
どんな時であっても、人生には意味がある。
どんな人のどんな人生にも意味がある。
この世に生ある限り、一人ひとりには満たすべきこと、
実現すべき使命が必ず与えられている。
例え気付いていなくても、それは必ず存在している。
この世のどこかに、あなたを必要としている「何か」と、
あなたを必要としている「誰か」がいる。
その「何か」や「誰か」は、あなたに見つけてもらい、
実現してもらうことをずっと待っている。
だから、この人生で起こるすべてのことを、
それがどんなに辛いことであっても、意味のあること、
必要だから起こったこととして受け止めよう。
その出来事は、あなたに大切なことを気付かせてくれる
メッセンジャーなのだから。
よく「必然」という言葉が使われますが、
「今・ここ」に存在していることは
偶然ではないんですね。
私の人生を変えた一冊は、
飯田史彦さんの「生きがいの創造」ですが、
私たちには、自己の成長のために
「なすべきことが与えられている」
という共通のメッセージが浮かび上がってきました。
■三つの価値
フランクルさんは、以下の三つの価値を参考にして
自らの「実現すべき意味」や「なすべきこと」を
探してほしいと書かれています。
1.創造価値
創造価値とは、行動を起こし、
何かを創造することによって実現される価値のこと。
言い換えれば、その人に創造されることを待っている仕事や
出来事があるということです。
これは、職業や職種に左右されるものではなく、
自分に与えられた仕事にどれだけ最善を尽くしているか
ということが問われているようです。
2.体験価値
体験価値とは、
自ら何かを体験することによって実現される価値のこと。
体験には、自然や芸術を通じたものなど、
様々なものがありますが、
特に「人と人とのつながり」に
最も価値があるとされています。
例えば、ボランティアを体験することによって、
「自分を必要としてくれる人がいる」とか、
「自分も役に立つことができる」
といった気持ちが芽生え、
ボランティアをする側の
やる気の源泉となっているのです。
フランクルさんの収容所仲間にも、
「外国に住む妹が自分の生還を待っていること」
が生きがいになって、生き残った例があるそうですし、
不登校の生徒が、クラスの亀の飼育係になった途端に、
休むことなく学校に登校するようになった例では、
「自分がえさをあげないと亀が死んでしまう。
亀は私を必要としてくれている。」
という意識が、登校意欲をかき立てていたそうです。
3.態度価値
態度価値とは、
自分自身ではどうしようもない困難な状況に直面した時、
それに対する対応や態度によって実現される価値のこと。
フランクルさんは、
「この態度価値の存在が、『人生の価値は意味深い』
ことを私達に伝えてくれている」
また、
「創造価値と体験価値の両方を奪われ、
無くしてしまったとしても、
態度価値だけは無くなることはない」
と書かれています。
例えば、重病で死を目前にした方が、
看護してもらっている人に
「激痛であなたを起こして、
安眠を奪ってしまうことがないように、
今モルヒネ注射を打って私の命を終えさせてください」
と告げられた例を挙げ、
人生最後の数時間であっても、
周りの人を思いやる気持ちを持つことに、
素晴らしい価値があると
伝えられているのです。
ナチスの収容所内にも、どんなに辛く苦しくても、
周りの人への思いやりを最後まで失わない人が、
少なからず存在していたそうですが、
こうした例から考えると、
人生は、まさに死の瞬間まで意味があるんですね。
その人によって「なされるべきこと」や
「実現されるべき意味」は、
人生が終わるその直前まで送り届けられているようです。
フランクルさんは、収容所生活で家族と離れ離れになり、
二度と会うことはなかったそうです。
そんな悲しく過酷な体験を通じて、
『人生の意味』を感じ取られたこと、
その意味とは、
誤解を恐れずに言うならば『利他の心』であり、
人生の本質を教えていただいたように感じました。
■編集後記
新年恒例の「田原家・親バカ年賀状」はこちらをご覧ください〜♪
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